2016/05/04
企業秘密と言うか教えると自分の仕事がなくなりそうなのであんまり教えたくないのですが、教えます。
組み立て方にはいくつか方法があります。
1、柱を先に建ててしまってから、屋根を組み立てる方法
メリット
最初に柱をコンクリートで固めるので屋根を組み立てやすい。
デメリット
寸法間違い・位置間違いなどがあった場合手直しが大変。
2、カーポートを寝かせた状態で組み立てる方法
メリット
カーポートを寝かせた状態で組み立てるので施工はしやすい。初心者でも割と時間がかからないかも。
デメリット
カーポートを起こすのが初心者は難しい。設置場所に作業スペースがないとできない方法。
3、柱を支えておいて屋根まで組んでからコンクリートで固める方法
メリット
設置場所のスペースが狭い場合に有効でシビアな位置出しが可能。
デメリット
支えをしっかりとしておかないと組み立ている最中に倒れて危険。
大体3通りの方法があると思いますが、それぞれメリットデメリットがあり作業する人数にもよって作業のしやすさが代わります。
図面では3の方法で解説していると思いますが、確かに組立ててからコンクリートを入れるので確実と言えば確実ですが、
本体をしっかりと固定できないと初心者がふらつく状態で組立てるには危険が伴います。
特に軒下に入れるなどの条件がなければDIYで挑戦する場合は、1の方法がいいと思うので1を詳しく説明します。
2、穴掘り
埋設物に注意しながら穴を掘ります。
どのくらいの大きさにするかは、ご自身で判断して下さい。
メーカーの図面通りにするもよし、簡易基礎で掘るのもよし。
ちなみに簡易基礎は400×300くらいです。(柱の太さより100mmづつ位の大きさ)後で傾くかどうかは、土質によるので何とも言えません。
私の場合は、ほとんど簡易基礎のサイズで組立・カーポート下はコンクリートを打設の場合が多いです。
たまに、500?×500?くらいの穴を掘ることがありますが、コンクリートを手で練るのは非常に大変な作業になります。
もし仮にホームセンターで袋詰めの砂・砂利を買ってきた場合、砂10袋、砂利10袋位が必要になると思います。
ホームセンターの袋詰めされたものは1袋あたりの量が比較的少ない印象ですのでもっと必要になる可能性もあります。
メーカーの図面通りの基礎にするなら簡易基礎・コンクリート打設のほうが後の使い勝手もよいので費用対効果が大きいと思います。
下手をしたらメーカーの図面通りの基礎に入れる量のコンクリートでカーポート下の土間コンが打設出来るくらいです。
エクステリア工事で一番大変(体力的に)なのは土を動かす作業とコンクリートを練る作業です。
穴を大きくすれば、その分コンクリートも必要になります。
業者の苦労が一番わかる瞬間です。
どうしても、費用的にカーポートの下をコンクリートにできない場合は、サポート柱を取り付けることでもカーポートの傾きは軽減できと思います。
専用のものでなくてもカーポートが風であおるのを抑えられればいいです。
ようは、4本柱にすれば良いと言うことです。
どうしても心配なら頑張ってメーカーの指示の基礎を掘りましょう。
穴が掘り終わったら寸法や位置が間違ってないか確認してください。
夏場の穴掘りは熱中症の恐れがありますので、対策は万全に!
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3、レベルだし
穴が掘れたら、柱の高さを出すために穴の底にブロックやレンガなどで高さを調整すると後の作業がしやすいと思います。
この作業には墨出し器が必要ですが、墨出し器がない場合は、柱を両方仮に立てておいて水平器で調整することも出来ます。
ただし狙った高さを出すのはちょっと難しいでしょう。
あくまでカーポートの水勾配を付ける程度です。(大体10mm程度)
たまにかなり勾配(50mm位)をとっていると思われるカーポートを見かけますので、施工置出来ないことはないと思いますが、
あまり勾配を付けるとカッコ悪いです。ただし奥行勾配のカーポートは水平器では難しいでしょう。
水平器を部材にあてがったら真下から見ると見やすいです。
下の写真では左のほうが高くなっています。水平器の一番内側のラインに泡が当たる程度ならOKです。これで勾配が10mm?20mm程度です。
ただし部材がたわんでいるので水平器をあてがう位置で水平器の泡の位置が変わりますので柱間の真ん中くらいで見るのがいいでしょう。
墨出し器の使い方
墨出し器があればシビアな高さ調整も可能になります。エクステリア工事では必需品なので是非購入をおすすめします。
墨出し器は、2点の計測値が目盛りの読み方が数字が大きくなるほうが低くなるという一瞬勘違いすることがあるので注意してください。
プロでもうっかりすると間違うこともあります。
その他にも水盛缶を使うやり方もありますが、初心者はやりにくいしコツがいるのであまりお勧めしません。
私も過去には、水盛缶を使ってみましたが、時間がかかりイラッとするのですぐに使わなくなりました。やはり一番良いのは墨出し器です。
出来れば、ここまでを半日くらいを目標に頑張ってみましょう。
4、柱を立てる
柱を仮に支えてコンクリートを流し込んでしまい、水平器で垂直を出しておきます。
柱を支える方法の参考
これは墨出し器にも使える三脚を利用した方法です。
カーポートの支え方 詳しくはこちら
次にもう片方の柱を奥行部材でつなぎます。片方がコンクリートで仮に固定されているので大体の位置は出ると思います。
もう片方は柱のピッチと柱の前後(長手方向を横とした場合)の垂直を見てコンクリートを入れます。入れ終わったら水平器で奥行方向の垂直を直します。
このとき、水糸を頼りに柱のひねりを確認してください。
シビアに位置を出したい場合は1本目の位置だしはシビアに行ってください。
部材の歪みのためか水平器をあてる位置で垂直が微妙に違うことがありますが、柱のピッチが出ていれば良いと思います。
神経質に垂直を出したい方は下げ振りが良いですが、そこまでの精度は必要ないと思います。
外の作業なので風の影響で下げ振りはかえって作業がしずらく初心者の方が精度を出せるか疑問ですが。
穴を掘ってレベルを出すのに時間がかかってしまった場合は、柱を建てるのを次回にするか1本だけでも建てておくと次回もう一方の柱を建てやすくなります。1日で柱が建てられば上出来です。
5、屋根の組立
夏場なら1日、冬場なら2日?3日もたてば屋根が組み立てられる状態でしょう。
後は、メーカーの図面を見ながら組み立ててください。
屋根の組立は1日あれば十分だと思います。
ただし、風の強い日は絶対に施工はしないでください。
パネルを張る時に風にあおられると脚立から落ちて危険です。
どうしてもと言うなら、骨組みまでにしておいてください。
私たちも、カーポート工事は雨よりも風の方が厄介です。
予習が大切です。さっと一通り目を通しておくと時間もかからず作業が出来ます。
1日に出来る作業時間は決まっているので、ちょっとつまずくとあっという間に暗くなって作業終了です。
各メーカーの図面のリンクを載せておきます。
DIYでは図面の見やすさも大切な商品選びの要素になります。
完成できなければ意味がありません。
メーカーの組立説明書
三協立山アルミ カムフィLの図面をダウンロードしてください。
正直、最近は製品的には大差ないですが組み立て易さはYKKだと思います。
1台用のカーポートは2日位を目安にDIYを楽しみましょう。
こちらもカーポートのDIYについての記事です。 クリック
カーポートについての基礎知識はこちら
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頑張ってDIYを楽しんでください。